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高木杯 “海の幸”将棋大会(2014年3月23日米子)

第23回高木杯海の幸争奪将棋大会は今年も米子の西日本新聞社西部本社ビル3階ふれあいホールで開催された。170人が参加したそうだが、わが高須クラブから、団体戦に高須クラブA・Bの2チーム、個人戦に1名が参加した。さらに高須クラブの会員を含んで団体戦に参加したチームも2つあった。

単車で迎えに来てよ

23日の早朝、6時過ぎだった。まず坂本宅に向かって長楽寺近辺までたどりついた谷野会長、予め地図で確認しておいた右折するポイントを見過ごしてしまったらしく、道に迷ってしまったのだ。坂本に電話した。
「近くに来てるとは思うんだけど、右に行くべきか左に行くべきかわからんようになった」と。
坂本は聞いた
「今どのあたり?何か目印になるものは?」
「森が見えるなぁ」と谷野。
『このあたりじゃどこにいても山は見える』…坂本は困った。
谷野は焦っていた。『自分は時間にはうるさい男、今日もかなりの余裕を持って家を出たのだ。まごまごしていては、時間に遅れてしまう』
「ああ、わからん。坂本さん、すまんけど、単車でここまで迎えに来てくれませんか!」
「単車で行きましょう!…ところで谷野さん、今どこですか?」
『それがわかるくらいなら電話なんかかけやせん』谷野は思った。坂本が言った。
「谷野さん、ナビがついてますか?ついてたら、私の住所を入れて」
何度もやり直しながらも、なんとか入力したら“谷野号”は坂本宅に向い始めた。が、ナビは、急に「目的地付近です」と言ったきり、非情にも案内を打ち切った。
いざ、戦わん

「こら、こら、打ち切るな!」谷野が運転席で叫ぶ
“谷野号”の迷走が再開された。谷野は再度SOS発信。何が見えるか尋ねられたので、角の家の表札を読み上げた。それを聞いて坂本は“谷野号”の位置がわかった。ここで待っていれば車の姿が見えてくるであろうという位置で待った。やがて薄暗い中ヘッドライトを点けて徐行する“谷野号”が目に入った。喜んで大きく手を振った。
会場で、柿本、寺尾に、この「単車で迎えに来て」のくだりを話したところ、
「そりゃ、谷野さんに家まで来させたのが悪い。坂本さんが谷野さんの家まで行くべきだった。米子まで行くのだから西区も安佐南区もいっしょでしょ」と叱られ、坂本はすっかり反省したようだった。
二人は軽の“坂本号”に乗り換えて米子に向かった。6時半であった。三次から松江まで高速道路がつながっていて、快適なドライブであった。
1枚目の写真は松江を目前にしてPAで通りすがりの若い女性からかけられた「撮ってあげましょう」の言葉に甘えてのもの。後ろに宍道湖が見える。
2枚目は、9時半に会場に到着、山口と合流「高須クラブB」が揃ったところでの記念写真である。
勝負事は開始前が一番いい。優勝を含め、あらゆる可能性に満ちている。そんなことを感じながら撮ってもらった。
高須クラブAチーム

満を持す、沖田・上原・塩見。
目の輝きがBチームのトロ~ンとした目の“おじさん”たち(前の写真)とは全然違っているのをとくとご確認あれ。もちろん狙うは優勝の二文字以外にはない。
高須Bチームの3人を見据えて「まさかA級に出るなんて言わないでくださいよ」「B級、いやC級に出た方がいい」と。
開会式

松本氏と久しぶりの再会を果たした。開会式では高木杯のこれまでの経緯が紹介された。日本将棋連盟の鳥取県西部支部初代会長の今は亡き高木氏の功績を讃えて毎年開催されていると。神奈川県三浦市の三崎マグロ争奪将棋大会にヒントを得て海の幸争奪将棋大会にしたのだという。
手前の盤面に並べられた局面は、電脳戦第2局である。このあたりはまだ余裕の高須クラブBチームの面々だった。
試合開始

熱戦の火ぶたが切って落とされた。(どんな豚?何を使って切った?切り落とされた火豚はどこに落ちた?などと聞いたりするものではありません。豚とは関係ないし、これはことばのあやというもの)
写真は団体戦A級予選を戦っている高須クラブAチーム。予選の3回戦を8チーム中唯一の全勝で見事1位通過した。個人成績でも沖田・塩見が全勝で、合計で8勝1敗という抜群の成績だった。
予選1位通過の高須クラブAチームは決勝トーナメント決勝で島根選抜チームに惜しくも敗れ、準優勝となった。
柿本も頑張る

前日に美保関(島根半島の東の端、恵比寿さんを祀る美保神社がある。民謡「関の五本松」でも有名。風邪ひいて咳をゴホンとは関係ない)入り、心・技・体万全の状態で大会に臨んみ、個人戦A級に出場の柿本。予選もなんなく通過した。
決勝トーナメントでも順調に勝ち進んだが、決勝で岡山県倉敷市連島町連島の狩山幹生君(12)=連島北小6年に惜しくも敗れ、準優勝となった。
寺尾も頑張る

「寺尾チーム」は団体戦Cクラスに出場。予選を通過、3位入賞した。

賞品の山が待っていたはずだった

会場には上位入賞者の賞品として、境港産のズワイガニやノドグロなどが山のように積み重ねられていた。
去年A級で3連敗だったのを機に、今年はB級にランクダウンした高須Bチーム。今年こそこの賞品を頂いて帰る予定だった。
しかし、予定というのは、予定通りにならないこともあるんですね。
昼食は定番の寿司弁当

予選の2回戦を終えて、高須Bチームは1勝1敗。この時点ではまだ、予選通過の可能性は残っていた。
その前に昼食休憩。定番の寿司弁当をつまんだ。この写真、ぱっと見ての印象だが、どことなく忙しそうに見える。落ち着いて食事を楽しんでいるという状況からは程遠い。こうした状態と成績は、関係しているかもしれない。
どうなる、予選第三戦目。
予選第三戦目、勝つには勝ったが…

大将戦、中盤はかなりの難局だったが、我慢した坂本がまず勝ち名乗りを挙げた。
副将戦は熱戦たけなわ。山口が着実に形勢をたぐり寄せつつあるところ。
三将戦は相アナグマの大熱戦となっている。ただし、谷野の持ち時間の方がだいぶ少なくなっている。日頃、弟子への行儀の指導の厳しさで定評のある谷野先生だが、持ち駒がかなり行儀が悪くなっている。
結局、高須クラブBは2-1でこの試合に勝ち、予選のチーム成績を2勝1敗とした。根拠もなく予選は通過できたような気分になっていた。ところが、最終成績を見て驚いた。3勝は松本氏を擁する「王将クラブ」で文句なしの予選通過。(このチームがB級優勝した)それに続く2勝のチームは高須クラブBを含めて5チームもあったのだ。2チームが失格する。個人の勝ち数7が2チーム、6が1チームでここまでの4チームが予選通過。高須クラブBの個人勝ち数は山口3勝+坂本2勝で計5勝で5位となり、惜しくも予選失格となった。「私が3局の内どこかで1勝していたら…」と悔しがる会長。確かに個人勝ち数が6になっていれば、大将・副将の勝ち数では相手を上回っているので、3位で予選通過ということになっていた。でもそれは単なる「たられば」話。
今年も冷凍イカをもらって帰途についた。


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