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9月14日 例会

猛暑の峠は過ぎたものの、まだまだ残暑の厳しい中、しかも、翌日が奨励会例会ということで奨励会員の参加はないので、この日の参加者は少ないと予想されていた。しかし、予想は見事に外れ、前回の19名に続きいて、この日も18名が参加し、遅くまで、熱戦を繰り広げたのだった。
朝の高須道場

いつものように朝はこども教室でにぎやかだ。
正座で盤面に集中している子もあれば、足を投げ出している子も、横を向いている子もいる。
子供教室朝9時に始まる。この日も子供たちは元気に集まり、なんと15人になった。宮瀬秀和講師は9時から指導に入った。やや遅れて、9月7日~8日の全日本アマ名人戦全国大会で、今年のアマレーテイング選手権優勝の北川馨五段、元アマ名人稲葉聡(アマ名人位獲得の特典でプロ特別試験を受け惜しくも逃す。現プロ稲葉陽七段の兄)を連破して予選通過した石井高須名人が登場。普段と変わらず子供を平然と指導する。高須クラブへの4年前の入会以来とにか例会無欠席で、礼儀正しく誠実で謙虚で明るく、とにかく素晴らしい青年になったと、とべたほめの谷野代表。ーーーー。
この後、10時半前には全員が正座して、谷野代表の講話を聞いた。高須道場で腕を磨き、全国レベルにまで成長した高須会員の経験談などだ。途中で「谷のセンセ、足が痛い」と悲鳴を上げる子が出たが、「しんぼうが足りん」と一喝。
「だいたい、対局が終わった後、駒を並べておくようにあれほど言っているのに、それを守らんのがおる。そんなことじゃ強くなれんぞ」「玄関の靴の整頓もかならずやるように。・・・」
ありがた~いお説教は延々と続いた。
久しぶりの顔

須賀が久しぶりに顔を出した。仕事がとても忙しい上に、来年は結婚する予定( おめでとう!!) となって、公私ともにてんてこ舞いな中、寸暇を惜しむように高須道場に顔を出したのだった。名人戦はできないが1日戦ならと、石井名人に挑戦した。
その向こうでは、秀和・藤里の1日戦が開始されるところだ。
デビュー戦

今度王将会で七級に昇級したばかりの川西彩遥、名人戦と1日戦にも参加を強く希望して許された。デビュー戦である。谷野席主も、1子供たちとの1日戦を積極的に消化する。気合が入っている。
続デビュー戦

現在子供教室では7級になると希望により名人戦・1日戦参加を認めており。7級以上の9割が参加している。
「川西は、まじめに勉強するなら将来大変有望であり、大いに期待している。ピカピカの新7級、緊張ぎみで硬さが感じられるが、女の子3人のトップであり、大いに頑張って欲しい。あとの二人(8級と10級)も追随して欲しいものだ」と谷野代表。写真の勝負は厳しい結果となったが、何か希望のようなものを感じたようだ。
旺盛な対局

石井名人の対局が終わるのを待ちかねていたように、今度は秀和が挑戦。旺盛な対局姿勢であった。その将棋も中盤を過ぎて終盤にさしかかろうかというところ。
その向こうでは河口が藤里に挑戦している。
昼食前の一局

三浦も登場、みぎやかになってきた。秀和が早速挑戦する。向こうでは弟の賢伸が石井名人に挑戦している。「負けてよ」と率直な注文をしている。聞き入れられるわけがないことは百も承知のようだが、どこか、期待しているような表情も見せているから面白い。こんな子が強くなっていくのだろうか。いや、確実に強くなってきている。
昼食休憩後の激戦再開

三浦・藤里戦が始まったところだ。お腹も膨らんだことでもあり、なんとなく和やかな雰囲気の内に対局が進められていった。
一番強いのは

「この中で一番強いのは俺です」と岩井4級が言っているかのような写真だ。対局しているのは、手前から、中野・三浦戦、賢伸・坂本戦、石井・野島戦、秀和・東岡戦と続いている。
ある対局終了後の盤面

石井名人との1日戦の対局中、谷野席主が盛んに大きな声で人を呼んでいた。
「いいか、四段を倒すにはこうしたらいいというのを見せるぞ。みんな見に来い」
と手当たり次第に呼びつけている。
盤面を見れば、石井玉に攻撃の手が伸びて、確かに谷野優勢だ!!飛車落ちだから序盤の優勢は当たり前だが、それよりさらに形勢は有望のようだ。
「今、対局中見にいけませんで~す」
という応答があったが、
「そんなつまらん対局してるより、こっちを見に来た方がなんぼか勉強になるぞ!」
と、本気に自らの勝利を確信している感じ。しかし、しばらくすると・・・
「ありゃぁ!」「桂馬があるんか」「それだけは気をつけてたんだが・・・」
など、聞きなれた叫び声が聞こえたかと思うと、静かになった。定例のコースにお入りになったらしい。写真は、その後、しばらくしてからの盤面である。手前が谷野陣で、美濃囲いの堅陣に収まっていた玉が4段目まで追い出され、小鬢に銀を打たれて命尽きている。
問題は、対局終了後は駒をきちんと並べ直して置くようにと、あれほどやかましく指導していた谷野席主自身が、対局終了後、駒を並べ直すことなく放置していることだ。この写真を撮影していたら、石井名人が「あ、すみません」と謝りながら駒を並べ始めた。さすが石井名人であるが、谷野席主の方は・・・?
指しスマホと人狼ゲーム

最近街では“歩きスマホ”というのが問題になっている。歩きながらスマホを見る、操作するので、ぶつかったり、盗撮したといいがかりをつけられたり、大変なのだ。高須道場では、将棋を指しながらスマホを使う“指しスマホ”が流行の兆しが出てきた。この日も“人狼”という今評判になっているらしいゲームが行われた。村人になりすました狼が夜になると村人を食べてしまうということで、誰が狼なのか正体を暴くゲームなのだそうだ。「じんろう」と聞いて「人老」を連想してしまったが、「老」ではなく「狼」だ。賢伸がすっかりはまってしまって、「もう一度やろう」と将棋どころではない状態に一時陥った。どうも、将棋の上達には差し障りがありそうだ。
熱心に覗き込むのは?

何を覗き込んでいるのか?--左から藤原初段、東岡3級、秀和、野島。
高須クラブでは1日戦の成績管理はパソコンで行うようになった。自分は果たして優勝戦線に割込めるか???皆熱心に覗いている。
ところで、例会参加者の会話を聞いていると、一日戦を“ワンデイ戦”と呼ぶことには英語を学んでいる若い人たちには抵抗があるようだ。“One day”というのは「ある日」と訳すのが一般的であり、「ワンデイ戦」は、例会で時たま実施される棋戦の意味になり、例会の度に必ず実施される棋戦の名前としてはふさわしくなさそうでなのだ。
早く強くなりたい

高須クラブに入れて欲しい。--強くなりたい。ーーと電話があった。親子による電話攻勢に圧倒されたそうだ。8級で入会した河口、とにかく強気で明るい子で、将来有望と谷野代表。
写真は、越智三段に挑戦しているところ。見守るのはお父さん。
棋譜並べ

手空きのときは棋譜並べに余念がない。これだけ熱心な状態が続くなら、急速な上達が望める。
研究、研究

夕方5時を回った。棋譜並べは大人も負けてはいなかった。こちらでも大山康晴十四世名人の実戦譜が並べられていた。


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