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8月17日 竹内四段昇段を祝う会
25人が参加8月17日、「芸州本店」(広島国際ホテル2F)にて、今春、難関の日本将棋連盟奨励会三段リーグを突破し、見事、新四段となってプロ棋士の仲間入りをした広島市出身の竹内雄悟(たけうち ゆうご)さんの「四段昇段を祝う会」が開催された。「祝う会」には、小学生3人を含む学生9人、遠くは岩国市からの出席のほか、呉市から、日本将棋連盟呉愛好会支部役員の中本浩さん、谷本誠一さんに駆けつけていただき、総勢25人の参加で大いに盛り上がった。 司会は石井名人、谷野席主が挨拶定刻の11時半、石井紀彦さんの司会で「祝う会」が始まった。最初に高須クラブ代表の谷野信治郎さんの喜びに満ちあふれたあいさつがあった。 矢野啓太さんのお祝いのことば続いて、竹内四段の親しい友人でかつての好敵手であった矢野啓太さんがお祝いのことばを贈った。その中で竹内四段が初段の頃、帰広した折に、二人で竹内初段の棋譜を検討したことが紹介されたが、これから先何年も戦っていく相手と強く意識して、目先の勝ち負けにこだわらず指すプロのすごさを感じたことなどが報告された。柿本雅之さんが乾杯の音頭司会者から、出席者全員が一人一人紹介された後、高須クラブきっての強豪、柿本雅之さんが紹介された。柿本さんは、「竹内さんは30%の力しか出さずに指しているんではないか」と仲間内で話していたことを暴露、これからは全力を出してもらえると期待を表明して乾杯の発声を行った。楽しく歓談そのあと、昼食会席に移り、「あっ、(料理に)僕のきらいなナスが出た、死ぬかと思った」(小学生)など、にぎやかに歓談が進む中、「竹内四段の本音に迫る○×クイズ」では、「谷野さんより、自分のほうが、はるかにイケメンと思っている?」「谷野さんの将棋にかける情熱は素晴らしいが、もう少し強ければいいのにと内心思っている?」などの質問に対する竹内四段の答えに会場は爆笑のウズとなった。竹内四段の出す○×を全問正しく予想した二人、小林放生さんと西尾宗真君には賞品が贈られた。昇段決定の一局を鑑賞昇段を決めた奨励会三段リーグ最終局(3月9日対局)の竹内四段による大盤解説では、高校の後輩にあたる小高慎之介さんが聞き手として助手を務め、あらためて熱戦のあとを振り返った。竹内四段のお礼の言葉続いて、出席者の最年少、岩井正弘君(小3)から花束贈呈が行われ、竹内四段が出席者へお礼のことばを述べた。竹内四段は「三段リーグに入って、初めてプロ意識に目覚めた。三段リーグに年下の子や強い子が入ってきて、(自分の)メンタル面を強くしようと思った」と振り返り、「プロになった今、将棋の普及にも力を入れて将棋ファンを増やし、(とりわけ)広島に目を掛けていきたい。今後、何かまず一つの棋戦で優勝し、(将来は)タイトルを狙う棋士になりたい」と抱負を熱く語った。 中締めのあいさつには、高須クラブ幹事の山口節雄さんが立ち、「みなさんのおかげで、高須クラブとして、ささやかながら、お祝いの会が持つことができました」と感謝の念を表明し、1本締めで「祝う会」を閉会した。 指導対局に11人が挑戦このあと、出席者全員による記念撮影を済ませると、竹内四段の指導対局(五面指し)が行われた。11人が挑戦、3局の指し掛けを除き、プロの5勝3敗となりプロ強しを印象付けた。勝利した三人は、青木肇さん(角落)、西尾宗真君(4枚落)、藤本智也君(2枚落)。 「祝う会」は、開会から指導対局が終わるまで約3時間半、楽しいひとときは瞬く間に過ぎて、終了時限の午後3時が迫り、参加者一同は、後ろ髪を(ある人ももう無い人も)引かれるように会場を後にした。 本席をお世話いただいた「宴席」の係の方から、「来年も、ぜひ、当店で昇段のお祝いをしてください」と声を掛けられた。お店の方は「当店で」に力点があったかもしれないが、出席者には「昇段」の方が耳に残ったようだ(竹内四段、聞こえましたか?!) にわか研究会「祝う会」終了後、高須クラブ道場で「研究会」したいと、おそるおそる申し出る谷野代表に、即座に快諾の竹内四段、「広島のアマチュア棋界を強くしたい」の早速の実践であった。竹内四段を交えた研究会は二面指しで6時半頃まで行われた。「石井君が善戦した外は皆完敗で、さすがに強かった」と谷野代表は感慨深そうに振り返った。 |
昇段決めた一局① | |
昇段決めた一局② |
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昇段決めた一局③ | |
記念撮影 |
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指導対局5面指し |
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勝ったよ! |
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会場閉鎖時刻まで30分となった指導対局 |
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会場を高須道場に移して研究会 石井善戦 |
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奨励会組も挑戦 |