1月3日、高須道場で行われた県別対抗団体戦
兵庫、岡山、島根、広島、山口、福岡の各県から12チーム、菅井先生や奨励会員、各県の強豪が総勢37人、高須道場に結集、表記の大会が行われました。毎年岡山で各地の強豪を結集して将棋会を開催して来られた、藤原さんや河村さん、そして高須クラブ会員でもある柿本さんらの尽力に加えて、谷野席主をはじめ、高須クラブ有志の協力によって実現したものです。
試合が始まるのは正午ですが、10時過ぎから若手が集まり始めました。写真は右から矢野、貫島、越智。貫島が並べた盤面は七手詰めの詰将棋。覗き込めば右の図でした。なんでも、詰将棋パラダイス掲載の問題だと。持ち駒が香步でこれも“きょうふ”問題? でも大道詰将棋ではなさそう。初手がまず迷う。香を打って、合駒してくれれば2二とで簡単ながら、2一玉とされると步詰の解消が難しそう。初手4五角成も、同角なら香打ちで簡単ながら、1三玉と上がられ、そこで1九香と打っても、1五桂の大道棋のような中合いがあって詰まない!ムムム・・・。 そこは三人寄れば文殊の知恵、1九香、2一玉に続く三手目の打ち步詰打開の妙手が発見されて一件落着。 普段、自分の攻撃力を高め、相手の守備力を弱める発想に慣れ、駒の働きを自ら妨害するのはダメな手と思い込んでいるので、この三手目は盲点です。 |
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正午になり、開会です。写真は、颯爽と登場の菅井竜也先生の挨拶を聞いている参加選手。高須道場にプロ棋士が来られるのは初めてのこと。みんなの表情は嬉しそうです。 | |
試合開始直後、時計のセットミスが判明。同じデジタル式でも、最近のデジタル時計は機能が増えた分、操作が難しくなっており、順応できない“おじさん”も多いようです。持ち時間15分・秒読み30秒にセットしたつもりがちゃんとできていなかったようです。恥ずかしく、申し訳ないことでした。 | |
こちらは、最初は良かったのですが、途中から時計が動かなくなったと。電池を開けてビックリ玉手箱、なんと、単2電池二個入れるべきところに細い棒のような単3電池が二個。それにしても一体誰の悪戯?ぶかぶかのところに入っているのですから、時計が最初は動いたとしても、何度か叩かれている内に電池の位置がずれて止まるのは当たり前です。腹を立てている暇もなく、「電池、電池」と叫ぶと、電池が一個だけ届く。「一個じゃダメ」とまた叫ぶ。戦場のような慌ただしさ。 しかし、単2と単3の長さは同じことを初めて知りました。これなら、単3にしっかりした“腹巻”をさせたら単2の代わりになるかもしれないなどと考えました。 |
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対局場に花が咲いたような紅一点の岡山の岡田さん。広島⑤チームの三将として参戦。しかし相手も“本気”でぶつかってくるので、勝負は厳しかったようです。 | |
一回戦では左:広島①(今泉・矢野・貫島)と右:島根・岡山(藤井・河村・吉村)が激突。広島①が3-0で幸先良いスタートを切りました。 | |
写真は三回戦の様子。手前は、北村(山口・広島)・石井(広島②)の副将戦(石井勝ち)。その奥が三将の中谷・小林戦(中谷勝ち)。写真には写っていませんが大将戦の徳田・上原戦は上原が勝って、チームとしての山口・広島と広島②の結果は1-2で広島②の勝ちとなりました。 その奥は、岩国将棋教室対岡山①の大将、野崎・菅井戦(菅井勝ち)。その奥がその副将戦で、熊谷・西村戦(熊谷勝ち)。写真には写っていませんが三将の谷本・村上戦は谷本が勝って、チームとしては岩国将棋教室が勝ちました。 三回戦終了時点では、広島①が3勝で単独首位、2勝で続くのが広島②、岡山②、島根・岡山、岡山・兵庫、山口・広島、岩国将棋教室の六チームとなりました。 |
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最終成績が確定する5回戦は大熱戦となりました。3勝同士で岡山・兵庫と広島②が激突した二位争いは特に熾烈を極め、大将戦と三将戦で1勝1敗となると、副将の植田・石井戦に注目が集まりました。これが秒読みになってしばらくして千日手指し直しとなり、終局は7時を回っていました。成績結果は下欄参照。 試合を終えると、懇親会となりました。少年棋士など、お酒を飲まない選手たちは会場に残り、オードブルや寿司で懇親を深め、さらに熱戦を展開しました。 |
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新進の菅井プロをはじめ、今泉、北村、藤井・・・と各県のトップクラスが集まって超ハイレベルな大会となりましたが、戦いを終えて酌み交わす酒はこれまた格別で、今回来れなかった選手の名前が挙がっては肴にされ、笑いの渦となりました。熱心に高須道場に通ってきている中・高校生の若手をなんとか育てたいと切望する谷野さんが、どうしたらいいかと問題提起したのに対し、菅井プロ、今泉さんをはじめ、各強豪からそれぞれ含蓄のある話がありました。 |